最近、め組。では新しいメダカの写真撮影を実施しています。それはお題にもありますように『NOS撮り』です。通称『ノスドリ』と呼んでいます。これはいわゆるNet On Shot ネット(網)オン(の上で)ショット(撮影)の略称で、め組。ではこの技法が非常にメダカの容姿をクローズアップ出来、今までのメダカ写真撮影における、上撮り、横撮りといった定番構図に加えて、第三の定番撮影にして非常に効果があるものと思っています。ちなみにこの撮影法はいたって簡単でございます。熱帯魚飼育などで市販されている網で、色は白や黒や緑などがあります。この網などでメダカを掬い、水面ぎりぎりまでメダカを持上げ、やや網底が水面にふれ、メダカも水に触れるようにしながら、網の自重でメダカをホールディングしつつ、その状態で、メダカのいろいろな写真構図を楽しむという技法です。メダカは網の中ですので、行動範囲はかなり拘束できますし、常に水に触れておりますので、生体へのストレスも最低限に留めることもできます。(ただし撮影時間は2,3分程度でクールに決め込むのが好ましいでしょう)さらにカメラでの接写で非常にタフに寄ることが出来るのでその描写範囲は広がります。この撮影でゲット出来た写真を見ると、うまくいったものは非常に鮮やかに肉眼でも見えなかった部分までも鮮明に捉えることが出来る場合もあります。め組。は肉眼でも見えない領域のことをあぁでもないこうでもないと言いたい訳ではなく、その領域にまで目を凝らすともっと!もっとメダカの知り得ない色彩であったりその美しさの迸りを感じる事が出来、メダカを見る、見方をもっと面白くさせると思っています。め組。今まで多くの発見をこれをきっかけにすることが出来ました。しかしながらこれを新技法なるものと提唱しますとやや語弊がありますので、ここはひとつの提案として皆様にめ組。の写真の今後をご覧頂ければと思っております。こうした構図は主にめ組。では螺鈿光などの複雑な光彩を放つ品種に非常に効果があります。通常であるなら、螺鈿品種は主に上見に特化し、横見はあまり見栄えがしないというのを言われますが、こういった品種はその2視点のみでは表現しきれない魅力を持っています。メダカを多く知るお方ですと、既にお分かりかと思いますが、メダカの上見におきましても、20cmほど遠ざかって見てしまうと、見る人、見方によりましてどの個体もあまり変化がないように見えたりもします。ただそれがもっと視点を掘り下げて行きますともっともっと凄いものが見えて来たりもしますよね。このノス撮りは、め組。などの通販ショップの商品陳列でも非常に活躍します。例えば普段メダカが優雅に泳ぐ姿で、華麗に翻る瞬間に見せるヒレや斜光角度の非常に美しい姿。こういった瞬間は飼育下や店頭販売では直接見る事はできますが、なかなか写真枚数の限られる通販などではそれをお客様にお伝えするのは簡単ではありません。仮にその瞬間を上見や横見で撮影出来たとしても、確率的にその瞬間を捉えるのも容易ではないことでしょう。これはメダカの写真を撮影されたことのあるお方であればよくご理解頂けるとも思います。それらがこのノス撮りでは比較的に容易に写真に収めることが出来るのです。
め組。ではこうした『ノス撮り』に限らず、メダカの魅力を如何に忠実に面白く魅力ある見方をして頂けるか?をいろいろ試行しながら考えて参りたいと思いますのでどうぞお楽しみください。
注)今回、こうして『ノス撮り』を紹介させて頂きましたが、あくまでもその実施は自己責任で行ってください。め組。ではこの技法が原因で生体をおとしたことはありませんが、個体のコンディションやその他の要因がかさみ、タイミング悪く、実施中や実施後に生体をおとしてしまうケースが "万が一" あるかもしれません、そのような場合、ノス撮りにおいて、当方が何らかの責任が負えるものではございませんので、予め実施前にご了承くださいますようお願いいたします。